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技能士会のホームページ活用について考える
●ホームページで何ができるか?何をすべきか?
●売れているホームページと、売れていないホームページの違いは?
●気になる費用と維持管理方法
日時:平成24年11月9日(金) 9時30分〜11時30分
場所:東京都立中央・城北職業能力開発センター人材育成プラザ
講師:東京都技能士連合会会員 黒田 真人氏(一級ウェブデザイン技能士)
主催:東京都技能士連合会
受講できなかった椅子張り技能士会員でこれからホームページを制作しようとお考えの会員、もしくはホームページを運営しているけれども期待した効果にむず日着いていない会員のために講義内容を以下に挙げますので、参考になさってください。
■ホームページで何が出来るか、何をすべきか
【できること】
・情報を載せる(写真・文章・地図)
・紙ベースと違って情報量の制限がない
・メールの問い合わせ受付
・電話・FAXの問い合わせ受付
・ネットで直接売る・決済
・クレジットカード決済の仕組みを持っている
【すべきこと】
・検索して見つけてもらうこと
・ほとんどが検索して探している
・URLの直接入力はほとんどない
・新規顧客の開拓
・既存客へのサービス・サポート
・新しい商品などのアピール
・直接の売り上げ
※まずは、シンプルなデザインでもいいので、情報をわかりやすく書いて、
電話やメールでの問い合わせが1件でも入ってくることを実感してください。
【良くある落とし穴】
・上位に表示されてもホームページ内容が良くない
・メルマガ(メールマガジン)
・読む人はいるか、何を書くか、誰が書くか。読む人の得になるか。
・お客様は損得で考える
■検索する言葉のパターン
2つの言葉で検索するのが主流
1.職種・店、サービス、製品など
2.街、具体例、利用シーン、価格、評判など
これらを組み合わせて検索している
検索例)焼き肉 新橋
検索例)リフォーム キッチン
最近の大手検索エンジンは地名を入れて検索すると地図が表示される
地域展開を考える場合はこの地図に表示される様に努力すると良い
例)「yahooロコ」などへの登録
■ホームページの業種・内容について
ホームページは何を目的とするかが決まれば、計画も立てやすい。
【A.誰に?】
・BtoB企業向け
・専門用語を使っても良い
・BtoC一般客向け
・個人でも分かる言葉で表現
【B.目的】
・企業情報や製品・サービスの案内
・自社の規模や紹介
・商品や技術などのサービスの紹介
・会社、店舗への集客
・実店舗への集客
・通販・EC(エレクトロニックコマース, eコマース)
・ネット上での販売
■なぜ、制作会社には何十万円も支払うケースがあるのか。
人件費、工賃、企画提案、デザインセンスに対する対価です。
コツやポイントを抑えて、自分たちで効率的に運営可能
・ホームページの内容と更新頻度を重視
・一年も前の情報が掲載されているような新着情報は不要
・デザインは二の次
・デザインが良くても内容が良くなければダメ
・ブログなどのツールを利用して効率的に運営(ホームページ制作ソフトは不要)
・yahooやgoogleの無料ツールを活用して運営
・「すぶやき」などのソーシャルメディアは不用意に使わない
・企業イメージとしては不用意に使用しない方が好ましい
競合他社のホームページでも、つまらない内容、活用できていない例は多く、
やり方次第ではコストをあまりかけずに効果を出すことも可能かもしれません。
コストをかけずに、上手にホームページをスタート、
効果を体感しながら、少しずつ育てていきませんか?
効果を感じることが出来たら、デザインを業者に依頼したり、
販促の企画、キャンペーンを広告代理店に相談したり、
必要に応じて専門家の力を借りれれば良いのです。
■講義のまとめ
ホームページに過度の期待は禁物!
本業のサービス、品質がありきです。
誰に、何を、どのように提供(宣伝)するか?
ホームページは、あくまで「どのように」の部分でしかありません。
しかし、インターネットの普及にともない、
ホームページ利用者(年齢・趣味)にあった
商品・サービスの開発も必要かもしれません。
■ 質問 ■
A.個人情報の取り扱いについてどの程度のところまで一般的な許容範囲ですか?
・会社のパンフレットに掲載されている内容を参照してみてはどうか
・写真掲載はグループ写真だと個人が確定しづらく抵抗感が少ない
・名字だけで良い場合は名字のみという方法もある
第1回 専門部会に参加してみての感想(井ノ上浩二)
椅子張り技能士会 井ノ上です。
私が自社のWEBサイトを起こしたのが2000年1月でした。同年に1度だけ地元の商工会のイベントで「ホームページ制作と活用方法」の講義を聞きに行ったことがあり、それ以来実に12年ぶりにホームページの制作と活用法についての講義となりました。
2000年と今回の講義を以下の通り比較してみました。
【類似点】
・ホームページ制作の目的
・目的やターゲットに合わせたホームページ作り
・BtoB(企業) or BtoC(個人)
・初期費用と維持管理の説明
・レンタルサーバー、ドメイン、問い合わせフォーム、アクセス解析について
・アクセス解析
【相違点】
・検索方法について
[2000年]:特に説明なし
[今回]:多くは2語か3語で検索していると詳細説明
・SEO対策
[2000年]:SEOについては触れず
[今回]:SEOについて説明あり
・メールマガジンの活用
[2000年]:メールマガジンについて触れず
[今回]:メールマガジンについて説明あり
・事例紹介
[2000年]:ホームページで売りやすい商品と売りにくい商品の紹介と説明
[今回]:売れてるホームページと売れていないホームページの紹介と説明
・初期費用と維持管理
[2000年]:類似点に挙げたもののみ
[今回]:ネット通販システム、ブログなど最安値を例に挙げて説明
・ホームページ制作会社がなぜ高額になるか
[2000年]:説明なし
[今回]:各項目について説明があり、コストを抑えるためのポイントの説明
・ホームページ制作に必要な役割分担
[2000年]:決裁者、プロデューサー、デザイナー、カメラマン、ライター、画像加工、イラスト制作、ホームページ制作、プログラマー
[今回]:説明なし
・大手サイト提供の無料ツールについて
[2000年]:説明なし
[今回]:無料ツールを活用してホームページの管理を行う方法の勧め
・クレジットカード決済について
[2000年]:中小企業、零細企業では手が届かなかったためさらりと説明
[今回]:カード決済も有料で活用できると説明
・検索方法について
[2000年]:特に説明なし
[今回]:多くは2語か3語で検索していると詳細説明
12年前のホームページ制作と現在のホームページ制作についての講義を勝手に比較してみましたが、本質的には、本来の目的を達成できてていれば成功、達成できていなければ改善の余地ありということに尽きるので、ホームページを制作する段階でどういった目的を持って取りかかるかが重要かということの様です。
目的達成のために、どのようなサービスがあり、どのようなサービスを活用するのか、2000年と現在では便利なサービスの種類と数が増えており、どれが有効なのか判断して活用していくにも知識や経験が必要とされています。
今回の講義では(まず基本ということで)触れておりませんでしたが、ホームページ制作を生業にしている方にその判断は任せて、純粋にホームページの更新などの作業に時間を割ける様になってくるとホームページの運営や管理に時間や特別なスキルが少なくとも日々対応できる様になります。私は億劫で全く活用しておりませんが、簡単にはじめられ、比較的効果が出やすいのがブログだそうです。
次回、東技連の第2回専門部会が行われるとすれば、今回の第1回からさらに突っ込んだ話になっていくものと想像しますので、現在ホームページを運営しており、さらなる向上を目指したい方は受講してみると何か突破口のヒントをつかめるかもしれませんね。